三下げ曲の「七」の位置、そして恵方巻きと「いなむどぅち」
この記事は、移転する前のブログから転載したものです。
本調子ではない調弦「三下げ(一二揚げ)」について&恵方巻きと、いなむどぅち
令和2年2月4日の愛好会の記録です。
節分だし、ブームに乗っておこう
2月5日のあかちちでーびる(早朝です)、島袋です。皆さまご機嫌いかがでしょうか。
いつもと順番を変えて、食べものの話から。
我が家には昔知人からプレゼントとしていただいた、寿司桶があります。
普段はキッチンの吊り戸棚に仕舞われっぱなしなのですが、年に2回だけ日の目を見るときがあるのです。
それが、節分とひな祭り。
沖縄ぜんっぜん関係ないですけど、作って楽しく、食べて美味しかったので万事オッケー。
作り方は「恵方巻き レシピ」とかで各自検索してくださればわんさと情報が出てくるかと思われますので、ここでは覚書として三つだけ。
恵方巻き、島袋のメモ帳
- 干し椎茸は時間のあるときに戻して適当に甘辛く煮ておこう
- きゅうりの中央部分は極力使わない(水っぽいので)
- ツナ缶は、シーチキンLがうまい
上記、リストの一番下で言い切っていますが、客観的な根拠がありまして。
日本一ツナ缶決定戦
その”美味いツナ缶を決めるイベント”は、横浜みなとみらい地下のBUKATSUDOというシェアスペースで開催されるとのこと。 土曜の夕方開催と言うことで、みなとみらい一帯をみっちり占める家族連れのキャッキャ、たのしー!感のど真ん中を「オラオラ、こちとら一番美味いツナ缶を決めに行くんじゃワレ」と荒々しめの気分で突っ切って行く。(あくまでも気分) …
2年前にこの記事を読んで以来、迷ったら「シーチキンL」です(ここ、今日の投稿で一番有用な情報だと思います)。
本当は「乾海苔(宇部で地元のものを買い求めると、これ)と焼き海苔(普通にスーパーの棚に陳列されている海苔)の違い」についても書きたかったんですが、無駄に長くなりそうなので、次におもてなし料理で海苔を使う機会を待ちますね。
沖縄の料理も一応作りました
いなむどぅち。いなむるち、とも言います。
この不思議な名前の由来などは、こちらをどうぞ。
イナムドゥチとは何? Weblio辞書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/31 21:48 UTC 版) イナムドゥチは、 沖縄県の 郷土料理。具沢山の 味噌汁で、お祝い料理のひとつである。語源は「猪もどき」で、 イナムルチと表記されることもある。その名の示すように 豚肉を使用した汁物で、細い短冊切りにした豚の 三枚肉、 こんにゃく、 かまぼこ、 しいたけ、 油揚げなどを、九州地方特有の甘い白味噌仕立てにしたもの。盆や正月に多くの家庭で作られるほか、 食堂のメニューに加えられていることもある。また、味噌ではなく醤油味の澄まし汁仕立てにしたものは シカムドゥチ (鹿もどき)と呼ばれる。
要は豚肉を使った具沢山の味噌汁なのですが、豚汁とはだいぶ違う感じです。
大根人参その他豚汁に自由に入っている野菜たちがほぼ入っておらず(家庭によるみたいですが)、その代わり「豚肉」「カステラかまぼこ(手に入らないので、今回はシンプルなさつま揚げを使用)」「揚げ豆腐(厚揚げで代用)」「干し椎茸」「こんにゃく」が千切りまたは短冊切りで、どっさり入っています。
お味噌は、沖縄では「いなむどぅちみそ」という専用のお味噌があり、こちらでは甘口の白味噌で代用できます(山口県では甘くない白味噌も売られていますが、その場合はみりんなどで調整するか、西京味噌を混ぜて少々甘みを足してください)。
適当に作っても失敗はしない料理なので、ぜひ作ってみてね。
とか言いながら島袋家のレシピを書くのが面倒なので、検索して出てきたものを貼ります(すみません)。
沖縄の旧正月にかかせない!具だくさんの汁物「イナムドゥチ」の作り方【沖縄ぬちぐすい紀行19】 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト
文/鳥居美砂 お正月といえば雑煮。日本各地には、その土地土地の食文化を映す雑煮があります。 雑煮については、『サライ』本誌でも、これまで幾度か特集を組んで紹介してきました。北海道から九州まで、ハゼやアナゴ、アゴ(トビウオ)などのだしに特徴があるもの、胡桃だれやきな粉をつけて食べるなど、取材先で多彩な雑煮に出会いました。 …
ようやく三線の話です。三下げ曲について。
昨夜の愛好会の中で、お仕事で子どもたちとの関わりが多いMさんから「『シーヤープー』の曲を歌って、てよくお願いされるんですよ」というお話がありました。
シーヤープーの曲。
曲名は「赤田首里殿内(あかたすんどぅんち)」と言います。一般的に、三線は三下げ(または一二揚げ。同じものです)で弾きます。
この曲の工工四はこの記事の最後にアップするとして、まずは「三下げ」の「七」の音が本調子よりも半音高くなる、という件についてお話ししましょう。
なぜ、三下げ(一二揚げ)の曲は七が高いのか
各方面(主にプロの音楽関連の方々)から「省略するにも程が有る」とお叱りを受けることを覚悟の上で、「一オクターブとは何か」を表した、とてもシンプルな図を上げますのでご覧ください。
普通にドレミファソラシド、ですね。これが一オクターブ。では、次の図。
音の上がり方が、一定ではないんですね。ドからレ、レからミ、に上がるときは一音上がるのに、ミからファ、そしてシからドへ上がるときだけは半音です。
これ、階段だったら途中で「おっとっと」ってなるやつです。
では、本調子に調弦した三線の勘所(合・四・工、などの記号です)を上図に当てはめていきます。
今回は「合」を「ド」にするのではなく、都合により「四」を「ド」にしています(このあたりもいずれわかりやすく解説しますね 関連記事2020年2月19日更新記事)。
ここで、お手元の三線の棹に勘所の印がついている方は、ぜひその印をご覧ください。
もう勘所シールを卒業された方は、勘所の場所を頭の中で描きながら読んでください。
「上」から「中」の間は5センチちょっと間が空いているのに「中」から「尺」までは3センチ程度しかありませんよね。
上から中、または五から六は一音(半音の倍、全音)上がるけれど中から尺、そして六から七は半音しか上がらないので、指で押さえる箇所が近い(つまり音が近い→半音しか違わない)、ということになっているのです。
では、次に「三下げ」の調弦で同じ図を見てみましょう。
本調子にあった尺がなくなって、その代わり同じ音を「工」が勤めます。
そのぶん、一個ずつ居場所がずれていきまして、その上、六から七の間は広く、七から八の間は狭くなるんです。勘所シールでいうと「尺一(しゃくいち)」の場所が「三下げの七」です。
三下げ(一二揚げ)の「七」が半音高くなる(そのぶん勘所が下に移動する)理屈、おわかりいただけましたでしょうか。それでは、「赤田首里殿内」の工工四をどうぞ。
次回の愛好会は2月11日(火)です。
皆様のお越しをお待ちしております。
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