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絆、紡いで今

こちらはLilya-s.comから加筆修正のうえ、転載した記事です。

最後の、東日本大震災支援イベント(西日本豪雨災害支援を兼ねています)

 

上宇部ちゅらかーぎーず
2019年4月13日、宇部市文化会館大ホールにて。

 

ふたたび、KAO=Sとご一緒させていただきました。

あの東日本大震災から、8年。

自然災害、起きますよね。
こればかりは、避けられないものがあります。

 

あの東日本大震災から、8年。
失った命は取り戻せませんし、街並みや景観もすっかり変わってしまいました。
でも、生きながらえた方々の生活は脈々と続いています。そして、その方々の底力と、行政の支援や世界中からの応援によって、8年の間にかなりの復興を遂げている、と見聞きします。

 

宇部市では、震災の直後から「復興を支援する会」が結成され、支援物資や資金を送る活動を続けてこられました。
私も微力ながら、2017年に支援する会主催のチャリティーコンサートで、オープニングアクトを務めさせていただきました。

 

しかしながら、支援する会の皆様の高齢化と、時間とともに記憶が薄れることによって物資や資金を集めるのが難しくなってきたことを理由に今年(2019年)で解散の運びとなりました。
解散の前に何か大きなことをしたい、という声に呼応するように、宇部市出身で東京在住の山切修二さんが立ち上がりました。

 

前回までのチャリティーイベントは復興を支援する会の主催でしたが、高齢化に悩む会のために、「KAO=Sの主催でやりましょう」と。

 

前回と同じく、オープニングアクトとしてお声かけいただきました。2019年の1月終わりのことです。

 

急ぎ、前回と同じメンバーに連絡を取りました、でも…。

2年前と大きく変わったことがあります。メンバーそれぞれが転職したり仕事を始めたりして多忙になり、リハーサルはおろかコンサート当日のスケジュールすら空けられるかわからない、という状況。
実行委員会の方々をやきもきさせながら、2月半ばにやっと全員のスケジュールが揃いました。

 

さて、そこからの練習時間の確保がまた一苦労。
せっかくの大きなステージだからと、新曲(後述します)を投入することにしてしまったため、どうしても数回の合わせ練習(そして各々の自主練)が必要です。
ありがたいことに他のイベントのオファーも途切れることがなく、また、プライベートでは子どもの卒業と入学が重なったため、4月までは息もつけない忙しさとなりました。

 

そんな中迎えた当日。

ピリピリとした空気の中で音響と照明の機材を組み立てるBIGHIP(宇部のライブハウスです。この時の進行、音響、照明すべてを担当してくださいました)の方々の邪魔をせぬよう、こっそりと朝早く文化会館へ忍び込み、事前に場所を知らされていなかった楽屋を探し回りました。
実行委員会と主催が別々だったためか、宇部在住の演者にあまり連絡が行き届かなかったのです。
それで板挟みになって困るのは、私。
上宇部ちゅらかーぎーずのメンバーが到着した時に叱られないよう、ご一緒する常盤小コーラスの方々を素早くご案内できるよう、早朝に現地入りしたのです。

 

結局よくわからず、困ってロビーに座り込んだとき、前方から見覚えのあるスレンダーな影が。
KAO=Sの川渕かおりさんでした。
再会を抱き合って喜びました。

 

KAO=Sと同じ楽屋に!!

私から事情を聞いたかおりさん、なんと上宇部ちゅらかーぎーずもKAO=Sと楽屋を共有できるよう、周囲に掛け合ってくださいました。
ありがたいことです。

 

尺八奏者やまぐちさんとピッコロの尾崎
ここで、「癒しの528Hz尺八・篠笛奏者」の山口整萌さんと話ができて、これ以上ないくらい嬉しそうな顔をする尾崎の写真をどうぞ。

 

この後、お互いの楽器(尺八とフルート)を入れ替えてみて、尺八を尾崎が吹くとクラシックになり山口さんがフルートを吹くと民謡になる、という驚きに満ちた発見があったのでした。

 

山切さん、川渕さんはもちろん他の錚々たる出演者の皆様にもとてもよくしていただき、上宇部ちゅらかーぎーずは恐縮ながらも大感謝&大興奮でした。

 

長々と書いておりますが、まだ演奏に入ってないですね(汗)
上宇部ちゅらかーぎーずはオープニングアクトですので、それほどアクの強くない、メインの演奏者を引き立てるような音を目指しました。
なので、演目もジブリのテーマソングメドレーや情熱大陸など、沖縄色がない曲目を多めに。
でも、「これだけはこのメンバーでないとできない!」と以前から思っている曲があり、今回のセットリストに加えました。

 

それが何かというと、「西郷どん」。
大河の。
ほら、この曲オーケストラでどどーん、ババーン、て行くでしょ、あれをピアノとフルート2本で再現できるんですよ、このメンバーなら!!

 

奄美の旋律が途中で入りますので、そこは私の三線と唄で。

 

 

【奄美ことば】
すらちまいあがれぃ
なだぼこぼさず
あぶぃてぃ
うらんなりゅんちゅんきゅぬ
うむいー
ヨーハレィヨハレィ
かなむあふりてぃゆぬたむぃじ

 

【歌詞の意味】
大きくはばたけ
涙をこらえ
叫び出す
散りゆく人々の信念を
ヨーハレィヨハレィ(かけ声)
愛があふれる世界のために

 

 

おかげさまで、オープニングアクトもとても好評でした。
私たちを主に見に来てくださった方々もおられたとのこと、とても嬉しく思います。

 

さて、メインの渡辺祥子さんの講演とKAO=Sのライブです。

こちらについては関係者やお客様がたがあちらこちらに詳しい感想などを書いておられるかと思いますので、少しだけ(感動的だったんですよ。めっちゃ書くこと多いんですが、すでにかなり長くなってしまいましたので)。

講演の内容は「如何にして被災地の人々が立ち上がり、そして復興に向けて頑張っておられるか」そして「これからも、あのことを忘れないで」といった内容でした。
このイベント自体が今回で最後、ということが象徴しているように、もう8年も経つと私たちの心の中にはあまり鮮烈な記憶として残っていない、というのが正直なところだと思います。
でも、どうか忘れないで。あのとき、あの瞬間に消えてしまった多くの命のことを。
渡辺さんの紡ぎ出す美しい言葉から、そんなメッセージを受け取りました。
ええ、忘れません。
折につけ、祈りを捧げたいと改めて思いました。

 

 

そして、我らがKAO=Sの演奏!!
ギターとボーカルの山切修二さん、そして剣舞(を含むボディーパフォーマンス!圧巻です)とボーカルの川渕かおりさんのお二人で構成されるバンドなんですが、今回はパーカッションと三味線、そして尺八に素晴らしいゲストミュージシャンをお招きしてのパワーアップバージョンでした。
演奏ももちろんパワーアップ。

 

息つく暇もないKAO=Sワールドに興奮して体が勝手に動き、足下の穴に落ちそうになりました(舞台の下手の隅っこから、演者やスタッフの邪魔にならないように見てましたので)。
もし宇部の方でまだご覧になったことがない方がおられましたら、ぜひ一度体験してみてください

 

海外の人が考えるジャパネスクを一回りして日本人(山切さんです)が骨格を与えて具体化し、さらに川渕さんという艶やかな装飾を施した、新しい世界。
それがKAO=Sワールドです。

 

 

さて、ここで残念なお知らせが。
「上宇部ちゅらかーぎーず」としての演奏は、しばらく休止に入ります。
心地よい室内楽のような音楽でとてもお気に入りのユニットでしたが、メンバー全員多忙すぎまして…。

これまで応援くださりありがとうございます!!

 

 

ピアノ、ピッコロ(フルート)でのユニットはまだ「ちょっちゅねー」が控えておりますし、こちらのメンバーはやる気満々ですので、室内楽のような沖縄音楽のご要望がございましたらぜひご一報ください。

お問い合わせ、ご依頼はこちらの問い合わせフォームよりご連絡ください。

2019/12/31更新

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