島袋りりあ|沖縄三線とヅラ生活のすゝめ ヅラ生活のすゝめ(すすめ)では円形脱毛症で幼少時に毛髪を失ったウェブマスター島袋りりあが、海外製人毛ウィッグについて思ったことを書き連ねるサイトです。販売ページもあります。沖縄民謡歌手、講師としての活動の記録も兼ねています。ただの雑記もあります。

【ウィッグを長持ちさせるために】その2:タオルはコットン、枕カバーはシルク

コットンとシルクの使い分け。

寝ても覚めても頭から離れないヘアロスによるウィッグの悩みに寄り添いたい、ウィッグリリアの島袋です。
今回はシルクの枕カバーについての検証記事です。髪がある方もない方も、ぜひご一読ください。

 

シルクの枕カバーへの長い道

シルクのイメージ

シルクがいい、という話はウィッグメーカーさんから聞いていました。

タレントの渡辺直美さんが、ご自身のインスタでナイトキャップ姿を披露したことから、最近(2020年5月現在)ナイトキャップが大人気です。

 

中でも、「シルク製のナイトキャップが一番」という話題をよく目にするようになりました。

 

「シルクが髪にいい」ということ自体は、数年前から聞いていました。
なぜなら取引先のウィッグメーカーさんが、ウィッグとともにヘアケアのための冊子を入れてくださったことがあったのです。そこには「ウィッグを長く使いたいなら、枕カバーをシルクにしたほうがいいですよ、タンパク質の組成が髪に近くて、綿(コットン)よりもウィッグへのダメージが少ないですから」と書いてありました。

 

ウィッグメーカーさん自体は枕カバーを販売していないので、この冊子で一儲け、とは考えてなかったはずです。
ですが、気になりつつも、コットンの枕カバーで何の不自由もないな、とそのままにしていました。

 

ウィッグをより長く、大切に使うためにシルクの枕カバー(布)を導入

しかし、このウィッグブログと販売サイトを立ち上げるに当たって、そんな態度ではプロとは言えない、と猛省し、老舗の織物商の通販サイトから、えいやっと真っ白な、シルクの布を購入しました。

 

コットンの枕カバーの上からすっぽりとシルクの布で覆って、シルクピローケースのできあがり。

 

みなさま、今「なんでやねーん!」てツッコミましたよね。なんで素直に「シルクの枕カバー」を買わず、「シルクの布」を購入したのか、と。

 

なぜなら「シルクの枕カバー」で検索すると、「本当にこれはシルクであろうか」と疑問に思うような商品が山ほどヒットして、本物のシルクの枕カバーを購入できるかどうかの自信が持てなくなったから、なのです。

 

100年以上続く織物商から購入すれば間違いなかろう、と考えました。どうしても本物のシルクで効果を検証したかったのです。

 

半信半疑でしたが、本当です。シルクは、いい。

シルクの枕カバー(布ですが)を導入してからの変化を箇条書きにします。

 

  • 寝つきがよくなった

  • 夜中に目覚めることが少なくなった(眠りが深くなった)

  • 肌の調子がいい

  • ウィッグのもつれ、絡みに悩まされることがほとんどなくなった!

 

嘘みたいですが、本当です。自分が一番驚いています。

 

シルクとサテン、どう違うのか

枕カバーを購入する際、一番混乱したこと

素直に枕カバーを購入しなかった理由として、「シルク」「シルクサテン」「サテン」の商品が同じようにヒットし、商品説明を読んでも本物のシルク100%なのかどうかいまいち腑に落ちなかった、違いが理解できなかった、ということがあります。

 

シルクは高価な布です。布一枚でも、えいやっ、と気合いが必要なお値段でした(効果が抜群でしたので、まったく後悔はしていませんが)。
なのに、安い「サテン」の枕カバーであってもレビューでの評判が非常に高いことがあります。
このお値段でシルクはないだろうよ…。プラセボ効果みたいなものなのかなあ、肌や髪がツヤツヤになったような気がしただけじゃないかなあ」と疑いの目で見ざるを得ませんでした。

 

答えは、Turbie Twist®のサイトにありました。

Turbie Twist®は、長い髪と多忙なスケジュールを持つアンジェラ&クリスティーナ姉妹が運営する、「早く楽に髪をケアすること」に特化したオリジナル商品を販売する会社です。2006年にふたりで会社を立ち上げ、その年のうちに「アメリカでもっとも急成長した企業500社」にリストアップされたそうです(サイトから抄訳)。

 

そのTurbie Twist®のサイトの中に「サテンとシルク、どちらを選ぶ? ーあなたが知っておいたほうがいいことー」というタイトルの記事があります。読み進めるほどに、私の疑問がすべてするするっと解けていくのを感じました。

 

元記事はこちら(2020年5月現在)

“Choosing a Satin vs. Silk Pillowcase – Everything You Need to Know”

 

以下、上記リンク先のページをほぼそのまま翻訳します。少々長くなりますが、お付き合いください。

 


(↓ここから翻訳部分)

シルク、サテン、コットン…。一体なにがなにやら!

これは公然の秘密といいますか、秘密でもなんでもないんですけれど、コットンはピローケース(枕カバー)としてはあまりいい素材ではありません。

 

コットンは「水分を吸収しまくる」素材です。タオルとしては優秀だけど、ピローケースとして使ったら、その特徴がマイナスに作用します。「コットンのピローケースの上で8時間眠る」ことで、見事なもじゃもじゃヘアーの一丁あがり!です。

 

シルクかサテンのピローケースに変えてください。つるっとした肌触りのこの布は、あなたの髪に優しく作用します。その効果はというと、

  • 髪に潤いを残します。シルクやサテンはコットンのように水分を吸収する性質はありません(道理でシルクやサテンのタオルを見かけないわけです!)

  • 髪とカバーとの摩擦を減らします。コットンのカバーはバスタオルと同じくらい、あなたの髪にダメージを与えます。

  • 髪や肌をクリーンに保ちます。シルクやサテンは、ヘアオイルなどの髪に与えた栄養成分を吸収しません。ヘアオイルは髪に留まり、肌に移って吹き出物を誘発することもありません。

 

シルクってなに?

シルクは、昆虫が作る天然のタンパク質でできた糸から作られた生地です。8500年前に中国で製造が始まった当初から今日に至るまで、高級品として取り扱われています。なぜなら、作るために非常に手間暇がかかり、特別な技術を必要とするからです。

 

布地のメーカーは、シルクの風合を損ねずに価格を抑えるためにそれぞれ様々な工夫を凝らしています。そのひとつに「他の繊維と混ぜて(混紡)生地にする」ということがあります。そこで注意してほしいのは、他の素材を混ぜることで、もともとシルクが持っている「水や油を吸わない」「低アレルギー性」「摩擦が起きにくい」という特徴に影響を与える可能性がある、ということです。

 

シルク vs. サテン

まるでシルクのような光沢と肌触りを持つピローケース…でも実はシルクではない…、というケースが往往にしてあります。このような布をひとまとめにして「サテン」と呼んでいます。

 

「サテン」というのは「素材」のことではなく「織り方」のことを指します。
古くはサテンはシルクから作られていましたが、現在では様々な化繊やコットンの混紡でできていることが珍しくはありません。

 

逆に、現代はその発達した技術でシルクよりもよりサテンらしい、光沢としなやかさに優れた混紡サテンが市場に出回り、ランジェリーなどの素材として重宝されています。つるっとした肌触りが摩擦を防ぐので、ピローケースとしても優秀な素材と言えます。

 

紛らわしい、サティーン(コットンサテン)にご注意ください!

サテン(Satin)とサティーン(Sateen)、よく似ていますよね。でもご注意ください、「サティーン(日本語ではコットンサテン)」は「サテン」と同じものではありません

 

サティーンはサテンと同じような技術で織られた布です。ただ1点大きく違うのは、サテンは「各種化学繊維を使用した布」であるのに対して、サティーンは「コットンでできている」ことです。サティーンは「なめらかでシルクのような艶があるけれど、高密度のコットン製品よりも価格が抑えられる」生地で、主に寝具のカバーとして利用されています。

 

サティーンは、ベッドリネンとして世界中で幅広く使われています。しかし、その見た目や肌触りに反して、髪にダメージを与えます。間違えて購入しないようにしてください。

 

シルクが、サテンよりも優れている部分

シルク、サテン、共にピローケースとして優秀な素材です。両方とも、それぞれに長所があります。シルクがサテンよりも優れている点として、

  • 生地が呼吸します。頭や髪が窒息またはオーバーヒートすることがありません。

  • 低アレルギー性です。菌、カビ、ダニ、その他のアレルギー物質に対して天然の抗体があります。

  • 人工的な化学繊維ではありません。より「自然に近いもの」を使用して美しさを目指す人々に嬉しい、完全天然素材です。

  • 肌の血色、肌つやにも効果があります。ニキビに悩んでる?ぜひシルクのピローケースに変えてください。

天然の、よい素材の中でくつろぎたい、そんなあなたにはシルクがベスト。あなたの髪、肌、そしてあなたの中にある「インナー・ビューティー」があなたのチョイスに感謝するはずです!

 

サテンが、シルクよりも優れている部分

シルクのお値段に尻込みしてしまうあなたには、サテン。髪にはシルクと同じような効果を望むことができます。それに、シルクよりも便利な側面がいろいろあるんです。例えば、

  • お手頃価格。シルクの3分の1から半額程度のお値段です。

  • シルクよりも探しやすい。サテンはポリエステルのようなありふれた素材でできているので市場に多く出回っており、すぐに見つかります。

  • 洗濯がラク。他の洗濯物と一緒に洗濯機に放り込むだけです。

  • シルクよりも柔らかく感じます。サテンは、本物のシルクよりもっとシルクっぽい、スベスベした手触りです。そのためサテンのほうを好む人も多いのです。

シルクの効果と現代の利便性の両方を享受したいあなたには、サテンがおすすめです。

 

ステキな夜を、正しいピローケースとともに!

シルクにするかサテンにするか、その違いに悩む皆さんのお役に立てたらいいな、と願っています。
シルクとサテン、どちらもそれぞれの良いところがあります。そして、両方とも、ピローケースとしては優秀な素材です。

 

美しくなるための日々のルーティーンを科学的思考でおこなうことで、また次の段階へ進むことができます。

 

さあ、ボサボサの髪にさよならを告げて、ラグジュアリーな夜に「ハロー」という時です。正しいピローケースと、髪に良いタオル(訳者島袋注:後述します)を取り入れて、ゴージャスな日々に向かって歩きだしましょう!

 

(↑ここまで、翻訳部分でした。)


髪に良いタオルとは、つまりコットン製のタオルです。

 

コットンタオルのイメージ

 

シルクとサテンの疑問は氷解しました。

副産物として、コットン製タオルの優秀さを知ることができました

長い翻訳部分をお読みくださり、ありがとうございます。

 

謎だった「シルク」「サテン」「コットンサテン」について詳しく、またわかりやすく解説してくれた、アンジェラとクリスティーナ。彼女たちにも感謝しています。

 

そして、上記ページ内でもなんども繰り返される「コットンの吸水性」。なんとなく知識として知ってはいたものの、枕カバーとして使うと髪の水分を奪ってボサボサにしてしまうほどの吸水性があるとは、驚きでした。

 

Turbie Twist®という商品は、ターバンのように頭に巻いて、洗髪後の濡れた髪を短時間でラクに乾かそう、というアイデア商品です。もちろん、コットン製です。なんといっても、その状況で必要なのは「吸水性」ですから。

 

私もシャンプーとコンディショナーについての記事内で「マイクロファイバーのバスタオル」を勧めています。
私が愛用しているのは「コットン100%」のものです。信じられないほど水分を速く吸収します。あまりに速く水を吸収するためか滑りが悪く、逆に体を拭く際には使いづらく感じるくらいです。ですので体には使用せず、洗髪後のウィッグにのみ、マイクロファイバーのバスタオルを使用しています。

 

拭くのはコットン、寝るのはシルク(サテン)。

髪を健康に保つため、正しい素材を使い分けましょう。

洗髪後は手早く乾かし、就寝時は適度な水分と油分を髪から奪わないように気をつけること。
これだけでウィッグの「保ち」が改善します。

 

タオルはコットン(できればマイクロファイバー)、枕カバーはシルク(またはサテン)。

 

ぜひ、取り入れてみてください。
ゴージャスな日々に向かって、ともに歩き出しましょう。

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