島袋りりあ|沖縄三線とヅラ生活のすゝめ ヅラ生活のすゝめ(すすめ)では円形脱毛症で幼少時に毛髪を失ったウェブマスター島袋りりあが、海外製人毛ウィッグについて思ったことを書き連ねるサイトです。販売ページもあります。沖縄民謡歌手、講師としての活動の記録も兼ねています。ただの雑記もあります。

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ウィッグが高くて自力では買えない、という問題

前章で「自分の人生がハゲによって決められてしまう」ことを書きました。

 

これによって、お金持ちになることは、まずありません。稼ぐ手段が限られ、引きこもりがちになり、貧乏まっしぐら、ということになります。

私自身、沖縄民謡講師として自分のお金で生活できるようになってからも、ウィッグの買い替えの時期には母が父に内緒で送金してくれていました。自立しているけれども、到底リッチとは言えない身。感謝しかありません。

お金もなく、ハゲている。この状態では、自分自身のプライドを保つことが難しくなります

 

私の場合は、親に何かあったら国内メーカーの人毛ウィッグはもう買えなくなります。ハゲに囚われたままの心は脆弱だったので、そうなったら仕事も続けられなくなるのは自明の理でした。

無職のハゲの一丁あがりです。そんな人生は、まったく望んでいないのに。

 

安い化繊のファッションウィッグがいくらでもそのへんに売っているじゃないか、と思われる方もいらっしゃると思います。

あれ、やはり安いものは安いなりの品質なんですよ。

安物の化繊の髪はパサつくし絡みやすいので、ブラッシングの際に摩擦が起きやすいのです。摩擦で毛が傷んでしまい、数回の着用でダメになることもあります。それよりなにより、見た目が不自然なのです。作りも雑で、愛着の湧くものではありませんでした。

女性の方は経験がおありかと思いますが、身に付けるものに愛着があれば、それを付けていることによって「気分がアガる」ものです。

逆に考えれば、もし、常に身につけている(つけなくてはいけない)ウィッグに愛着が持てず、気に入らないのだとしたら、毎日24時間休みなく自分自身を蔑み続けることになります。

結果、自分自身にプライドが持てなくなります。自己評価がものすごく下がります。ハゲに抗うことなどできなくなってしまいます。

 

自分の人生を取り戻そう

「ハゲである自分を受け入れる」。これで人生がすごく楽になります。

 

簡単に言うな!と思いますよね。実際、簡単なことではありませんでした。

方法は大きく三通り。

    • ハゲのまま、ありのままを晒して自分を取り巻く社会を説得し、受け入れてもらう

ニュースや新聞記事に取り上げられる方は、この方法を取っておられることが多いように見受けられます。もちろん、ご本人は新聞に取り上げてもらいたいからそうしているのではなく、悩んだ末に自分の人生を取り戻した方法がそれだったのです。しなやかで強かな、すごい方々です。

    • 自力で買える、愛着の持てるウィッグを使用することで自尊心を復活させる

「バレたくない」という気持ちを否定せずに受け入れながら、ハゲであることに向き合う方法です。さらに一歩進むと「ハゲであることを有効利用」して、ウィッグを思うがままに楽しむことができるようになります。私は、この方法をとりました

    • 上記二つの中間、ウィッグではないもので頭を覆う

ウィッグで隠し続ける自分は受け入れ難いが、ありのままを晒すのは怖く感じてしまう。または、何かで覆わないと周囲に受け入れを強制しているように感じて落ち着かない…。そういうこともあると思います。スカーフや帽子などを使って可愛く演出されている方々、たくさんおられます。

明けない夜はない

今現在、同じ病気で(または別の病気の治療のために毛髪を失って)心が塞いでしまった方々へ。

 

その苦しさ、生きづらさは、わかるつもりです。私も長く、暗い夜を過ごしてきました。

もし、このサイトや、もう一つのサイト(私を救ってくれたウィッグを紹介&販売するウェブショップ)が皆様のこれからのために、ほんの一筋の光にでもなれたら、これほど嬉しいことはありません。

 

ウィッグを買いなさい、というのではないのです。

 

皆様の人生が、ハゲの亡霊によって、押しつぶされることのないように。

 

人生を、自分の手に取り戻すことができるように。

 

微力ながら、応援させていただきたく思います。

 

島袋りりあ

 

 

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